熊本城③ 二ノ丸から宇土櫓へ ~島原・天草の城めぐり(22)

南大手門(復元)

西大手門を出てスロープを正面にすると右側にある北口券売所の奥に大きな建物が。
なんとこれは門。ずいぶんと大きな門。これが3つの大手門の中で最大規模の南大手門です。

熊本城 南大手門
南大手門

北口券売所に紛れてスルーされがちだけど、南大手門は西出丸を守る重要な櫓門。

熊本城 震災後の南大手門
震災後の南大手門

壁の漆喰がはがれているだけでなく、全体的に歪んでしまっている。震災前の写真と比較すると歪みがよくわかる。

熊本城 被災前の南大手門
被災前の南大手門

これ以上近づくことはできないので、スロープを登って本丸へ向かいます。

 

本丸 平左衛門丸

頬当御門跡

このスロープがあった場所には頬当御門がありました。

古い図をもとに冠木門が復元されていて、現代の料金所も兼ねる門。Googleストリートビューに被災直後の門付近の様子が残っていました。

熊本城 頬当御門跡
被災直後の頬当御門跡

正面に頬当御門があり、左の石垣の上には平左衛門丸続櫓平左衛門丸長櫓が宇土櫓とセットで建っていました。

熊本城 頬当御門のスロープ
頬当御門のスロープ

本来のルートは頬当御門を入ると右に折れるクランク構造だったのだけど、復興スロープは天守までどーんと一直線。

この手前の石垣の上に宇土櫓へと続く平左衛門続櫓が建っていたわけです。

 

宇土櫓(現存)

その大きさと堂々たるたたずまいから第三の天守とも呼ばれた重要文化財でもある宇土櫓

熊本城 宇土櫓
宇土櫓

約20mの高石垣の上にさらに19mの宇土櫓が建つ。
江戸時代初期には内部は四階、地下一階だったものの、江戸時代中頃に増築されて内部五階に地下一階に。現存天守とサイズ比較をしても引けを取らない大きさなのです。

備中松山城天守・・・約11m
弘前城・・・・・・・約14.m
丸亀城・・・・・・・約14.5m
彦根城・・・・・・・約15.5m
犬山城・・・・・・・約18m
宇土櫓・・・・・・・約19m

宇土櫓は犬山城よりも高いとな!

熊本城 宇土櫓
平左衛門丸続櫓跡と平左衛門丸長櫓跡

続櫓も長櫓も倒壊してしまったけど、宇土櫓の強さといったら!それでも漆喰は剥げ落ち、見るも無残。コンクリートの大天守・小天守を立て直すより、現存の建物を維持する方が大変だろうけど、誰か早く支えてあげてくれ・・・。

「櫓」というわりには巨大な破風があるうえに、最上階に廻縁と高欄まであるという外観もフル装備っぷり!

宇土櫓を支えている清正流石垣がどうなっているのか見たかったけど残念ながら近づけず。

 

ちなみに、震災前の2009年7月に宇土櫓を天守から眺めた姿がこちら。

熊本城 天守から眺める宇土櫓
天守から眺める宇土櫓

熊本城の大天守・小天守が巨大なだけで、宇土櫓だけでもじゅうぶん天守として名乗れる風格。遠目から眺めてもわかる!
写真左奥の未申櫓、右奥の戌亥櫓と比較してもその大きさは歴然。

 

倒壊してしまった櫓たちも2009年に写真におさめていました。そのときのことはこちらから

合わせて読みたい

2009年7月にいったときの熊本城の振り返り編の続きです。 今とは違い、写真の解像度が劣っていていてイマイチなのですが、熊本地震後の2021年との比較のために掲載します。今回は天守編です。 本丸 天守へ […]

熊本城 天守から眺める宇土櫓

 

宇土櫓を後にし、頬当御門跡の上に作られたスロープを渡って熊本城の大天守・小天守へ向かいます。

熊本城 宇土櫓
振り返って宇土櫓を眺める

 

大天守、小天守が目の前に見えてきた!

熊本城 大天守と小天守
大天守と小天守

2021年4月に公開予定で、行った時はその公開直前の3月末。
ピッカピカの真新しい熊本城天守が見えてきました。

>> 特別見学通路を渡って鳥の目線で熊本城の天守を見に行く に続く


 

熊本城 特別史跡

  • 住所:熊本県熊本市中央区本丸1-1
  • アクセス:熊本駅から市電、バスを使って約30分。熊本周遊バス「しろめぐりん」が便利。1日乗車券(大人400円 小児200円)なら城彩苑、細川刑部邸、博物館など主要観光スポットの割引付きです。
  • 駐車場:二ノ丸側、三ノ丸側、桜の馬場観光交流施設など周辺にもあります。

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