熊本城⑤ 特別見学通路から戌亥櫓、宇土櫓、北大手門跡まで歩く ~島原・天草の城めぐり(24)

2021年3月に行った熊本城編の続きです。鳥の目線で天守を眺めたあとはなかなか去りがたく、西出丸まで戻ったら宇土櫓の撮影をしつつ、戌亥櫓、加藤神社のほうまで歩きました。

特別見学通路 続き

特別見学通路の終了まではあと少し。それでも見どころはあるのです!

数寄屋丸御二階櫓(復元)

天守の左側にある建物は木造で復元された数寄屋丸御二階櫓です。

熊本城 数寄屋丸御二階広間
数寄屋丸御二階櫓

数寄屋丸御二階櫓は「数寄屋」という名から茶会などが開かれていたと考えられています。左側が歪んでしまっている。
南側から見ると平屋のように見えるけど、北側から見ると二階建てなのがわかります。一階は穴蔵(地下に築かれている)だったので、こちらからは石垣の影で見えなくなっているわけです。

熊本城 数寄屋丸御五階櫓跡
数寄屋丸御五階櫓跡

数寄屋丸御二階櫓の左側のせり出している石垣には数寄屋丸御五階櫓が建っていました。その石垣も大きく崩れてしまっていて、暫定的に補強されています。

熊本城 西櫓門跡
西櫓門跡

奉行丸との境にある西櫓跡を眺めて特別見学通路からの見学はここで終了。

熊本城 特別公開通路から奉行丸を眺める
特別公開通路から奉行丸を眺める

特別見学通路の階段をぐるっとまわって降りる間に対岸に目をやると向かいの曲輪には石が大量に並べられている。これは西出丸の対になっていた奉行丸。外された石垣の石を整理して保存されています。2021年現在、奉行丸の中には入れないのでここから見られる眺めは貴重。

熊本城 数寄屋丸御二階櫓と天守
数寄屋丸御二階櫓と天守

特別見学通路の階段を降りて振り返って見ると石垣の上をうまい具合に見学通路が石垣をまたいで立っている。
すごいなぁ。残っている石垣を傷つけずに見学通路が設けられているんです!

 

特別見学通路から見る遺構を中心に掲載してきたけど、それ以外にも崩れている場所ははあちこちにあって。

熊本城 石垣は崩れても桜は咲く
石垣は崩れても桜は咲く

石垣は崩れていても、よくぞ咲いてくれた!という光景をあちこちに見ました。命は強いね。

 


 

西出丸

最後は西出丸の方まで戻り、宇土櫓を近くから撮りたくて歩き回っていたら加藤神社のほうまできてしまった。

熊本城 西出丸から眺める宇土櫓と大天守と小天守
西出丸から眺める宇土櫓と大天守と小天守

 

熊本城 瓦を保管してくれている
瓦を保管してくれている

 

戌亥櫓(復元)

西出丸の北西にある戌亥櫓までやってきました。
2003年に復元された外観二重、内部二重、石垣の部分が一階で合わせて三階の櫓。熊本城では少ない単独で建つ二重櫓。創建当時は大熊矢倉と呼ばれていました。

石垣が堀の方に倒れてしまっている。これ以上は近づくことはできない。

 

 

そして宇土櫓の堀を挟んだ反対側にあるのが加藤神社。熊本城で時間をかけてしまったので加藤神社の中には入らなかったのですが、

熊本城 加藤神社
加藤神社

熊本城の最後の見どころを忘れるな!

 

北大手門跡

西出丸にある3つの大手門のうち、復元されなかった北大手門

熊本城 北大手門跡
北大手門跡

崩落がひどく固められてしまっている北大手門跡。美しかった石垣が・・・
北大手門跡は復元計画に入っていたのでいずれかは復元していただきたい。震災前の熊本城復元計画に入っていたのは、

  • 竹ノ丸五階櫓
  • 数寄屋丸五階櫓
  • 御裏五階櫓
  • 櫨方三階
  • 北大手門

今回の地震の復旧でさらに先になってしまうと思うけれど、何十年後になるかなぁ。
来年も熊本城にふるさと納税しますので、熊本城さんよろしくお願いします!

 

最後にもう一度。

熊本城 宇土城と大天守と小天守
宇土城と大天守と小天守

 

熊本城についてはこれにて終了。「島原・天草・熊本の城めぐり」の最後は鞠智城です。

 

今回の震災で影響を受けた箇所はこちらのサイトで図解されています。
文化遺産の世界

 


 

熊本城 特別史跡

  • 住所:熊本県熊本市中央区本丸1-1
  • アクセス:熊本駅から市電、バスを使って約30分。熊本周遊バス「しろめぐりん」が便利。1日乗車券(大人400円 小児200円)なら城彩苑、細川刑部邸、博物館など主要観光スポットの割引付きです。
  • 駐車場:二ノ丸側、三ノ丸側、桜の馬場観光交流施設など周辺にもあります。

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