白河小峰城① 白河小峰城 杉林から出てきた180mの石垣!

清水門を入るとそこは本丸を取り巻帯曲輪。門を入って右側のゆるい坂道を上がって復元された前御門をくぐるとそこにはこれまた復元された三重御櫓がある。これがスタンダードコースだけど、あえて帯曲輪の西側を歩き、桜御門を通過して帯曲輪御門まで散策してもらいたいです!帯曲輪御門跡の石垣も渋くて良きです!

帯曲輪

清水門から広がる帯曲輪の石垣本丸の高石垣が広がる。そんな清水門の前が撮影はベストポジション。

清水門の石垣

清水門跡には冠木門があるけど現在清水門は復元に動いています。

白河小峰城 清水門跡
清水門跡から本丸を眺める

ちなみにこの清水門の2016年の姿はこちら。

白河小峰城 2016年の清水門付近
東日本大震災後の復旧中 2016年の清水門跡

ワタシが行った2016年時点の白河小峰城では、清水門跡から右に入って本丸の前御門から本丸に入るルートは修復中でした。正面の本丸南面の石垣も崩れてしまったんですよね。しかし震災前とほぼ変わらないように芸術的な鷹の目の積み方が復活している!

そして東日本大震災での被災状況は清水門付近の看板で解説されています。

白河小峰城 東日本大震災からの復旧
東日本大震災後の復旧状況を説明した案内板

平成23年(2011年)の東日本大震災では、本丸を中心に9箇所の石垣が崩落し、その1か月後の余震でさらに1箇所と、合計10箇所の石垣が崩れたという。崩落する前の南面石垣の鷹の目の写真を見てもそれはそれで素晴らしいけれど、復旧させた現代の技術も改めてすごい。レンガでよくアーチ状というか半円形の積み方はあるけれど、石垣の石でこんなに美しく積めるって改めて感動。

下記に掲載したのは白河駅から線路の下の通路(小峰城に行くときに通るショートカットの道)に飾られている案内板。空撮なので被害状況がよくわかる。あーあーあーあー。本丸南面石垣がものすごく崩れてる

白河駅から小峰城への通路にある看板より
東日本大震災による被害状況

 

そしてこちらが現在の清水門と土橋の左右の水堀。崩れずに残ったところは石垣の合間に草が生えているけれど、右の写真の右奥は積みなおしているので草もなく、見やすくなっている。

 

そしてこちらが2016年時点での清水門西側の石垣。この時は清水門を入って帯曲輪を左に曲がり、桜御門から本丸へ入りました。写真をよく見るとバリケードのようになっていて、帯曲輪御門までは行けないようになっていました。

白河小峰城 清水門の石垣
2016年 清水門の石垣

 

あらためて、清水門から帯曲輪門へ。

白河小峰城 清水門跡
清水門跡から帯曲輪へ

現在、清水門を復元しようとしていて、寄付金を募集しています。
ふるさと納税で寄付すると、白河小峰城の城下町を案内してくれるガイドツアーに参加できるということで、2022年11月に行ってきました!文献のプロ、発掘のプロが解説してくれて、あやふやだった大手門の位置とか発掘調査結果も教えてもらい、参加してよかったです!

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白河小峰城 一石城主プロジェクト
白河小峰城 本丸南面の石垣
本丸南面の石垣には『鷹の目』がいっぱい!
白河小峰城 本丸南面の石垣
本丸南面の石垣 『鷹の目』のアップ

 

そして2016年時点での写真。清水門の石垣と本丸南面の石垣。まるで波をうつようななめらかな曲線の積み方!美しい!

白河小峰城 2016年時点での南面石垣
東日本大震災 修復後の本丸南面石垣

 

現在に時を戻すと。
通常、観光客はこの本丸南面の石垣を眺めながら右折してぐるっと回りながら登り、復元された本丸前御門をくぐって本丸に入り、併設のこれまた復元された三重御櫓を見学するのがスタンダードコースだけど、この石垣の美しさに惹かれて清水門から左折して帯曲輪をしばらく歩く。写真の左奥には桜御門への入口がある。

白河小峰城 本丸南面の石垣の奥に桜御門
白河小峰城 本丸南面の石垣の奥に桜御門

桜御門からはまだ入らず、2016年に来た時は行くことができなかった帯曲輪御門跡まで行ってみる。

帯曲輪御門と月見櫓跡

現在は高さはあまり無いけれど、正面の緑で覆われた高まりが帯曲輪御門。その左側が月見櫓跡。この月見櫓も震災ではかなりダメージ受けたんですよね。

白河小峰城 帯曲輪御門と月見櫓跡
白河小峰城 帯曲輪御門と月見櫓跡

写真の中央の黒くなっているのが石垣。まっすぐ行くと左折れしたところに帯曲輪御門がありました。帯曲輪御門は本丸の南西にある門。案内板によると資料によっては『中ノ門』とも記されているそうな。

案内板によると、

門は石垣の上に櫓を渡した「櫓門」の形式で、高さ約7m、櫓部分の間口が約13mあり、屋根は切妻造りの杮葺き(こけらぶき)でした。

帯曲輪門建絵図(「白河城御櫓絵図」より)

ということで、現地の案内版では建絵図も掲載されていました。

帯曲輪御門を出たところに張り出して2階建ての月見櫓が建っていたわけです。

帯曲輪御門の周囲の石垣の中には修復中に付けられたと思われるラベルがありました。

白河小峰城 帯曲輪御門の石垣
修復中に付けられたと思われるラベル

帯曲輪御門を出て南側から振り返るとこんな感じ。正面に建っていた門をくぐり、右折すると少し歩くだけで桜御門から本丸に入る事が出来ます。

白河小峰城 帯曲輪門
帯曲輪御門跡を南側から見たところ
白河小峰城 帯曲輪からの眺め
帯曲輪から水堀を眺める

ここからの眺めも見どころ。見切れているけれどこの写真のすぐ右側に帯曲輪御門跡がある。

 

白河小峰城 帯曲輪
帯曲輪から眺めた二の丸

こちらも帯曲輪からの眺め、二の丸はやっぱり広いな!そして帯曲輪の石垣もなかなかの高さがあるけれど、本丸はさらに一段高いところにあるわけで。帯曲輪の石垣、本丸の石垣ともに折れていたり張り出していたりと細かく技巧的であったり、帯曲輪御門付近もしっかり作られている。清水門を入ったらすぐ右折して前御門から本丸に入るのではなく、時間があるならぜひ帯曲輪御門まで足を運んでみてください!

 

>>帯曲輪の桜御門から本丸へ向かいます

<次回へ続く>


参考資料:
・小峰城一石城主プロジェクト 城下町めぐりツアー ガイドブック(白河市建設部文化財課編集)
・デアゴスティーニ『週刊日本の城』 白河小峰城

白河小峰城に行くならおすすめなホテル


東京第一ホテル新白河
新幹線が停まる新白河駅の東口を出てすぐのところにあるビジネスホテル。少し古いですが結婚式場もあるホテルで、料理もおいしいんだろうなぁ。
このホテルのフロントで電動自転車を借りることができます。新白河駅から白河小峰城の最寄りの白河駅への電車は本数が非常に少ないので、東京第一ホテル新白河でレンタサイクルして城下町も含めてまわるのがおすすめです!

 

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白河小峰城 東側 裏の石垣
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