皆川城 巨大竪堀! ~法螺貝ぐーるぐるな城を歩く(1)

お城仲間と久々のオフ会。やってきたよ栃木の城。
栃木県にある皆川城、西方城、二条城に行ってきました!

皆川城とは?

最初に訪れたのはぐるぐる巻きな感じで曲輪が配置されている様子から通称「法螺貝城」と呼ばれる皆川城
向かって右が本丸、左が二の丸で、その様子はワタシには二匹のカタツムリに見えます♪

皆川城は東西約450m×南北約300m、標高約147mの平山城。一番高い本丸部分でもそれほど高く見えませんが、晴れていれば筑波山まで見通すことができるそうな。
皆川氏が会津田島から移り住んだという伝承から、15世紀後半に築城されたんじゃないか、ということらしいです。そして戦国期までここを本拠地としていたそうな。
居住していた皆川広照は、宇都宮氏に仕えたり、小田原征伐では北条側について小田原城にこもったり、すんでのところで徳川軍にとりいって所領を安堵してもらったり、でも皆川城は落城していたりと、宇都宮氏、北条氏などと相対しながら守って行くのは大変だったろうな。
「関東には戦国時代は無い」と思っている人が多いですが、いやいや、関東も規模は小さいけれど、けっこう群雄割拠だったわけです。

皆川城のふもとには東西約140m×南北約100mの方形状の居館跡が残り、山の上の本丸までは段々と帯曲輪が配置され、竪掘で分断されたり、どでかい横掘が作られていたりと、こぶりだけどなかなかの山城っぷり整備状態も良いのでわかりやすく、竪掘、横堀とはなんぞや?という人にはお手本になるお城です。

皆川城 基本情報

  • 築城年:15世紀後半
  • 築城者:皆川氏
  • 種類:山城
  • 天守: -
  • 主なタイトル: -
  • 主な遺構:土塁、空堀。竪堀が特に見事。
  • 文化財指定: -
  • 所在地:栃木県栃木市皆川城内町
  • アクセス:栃木駅からバス/東北自動車道 栃木I.Cから車で約10分
  • 最寄駅:JR「栃木」駅
  • 駐車場:皆川公民館の駐車場に停められる
  • トイレ:皆川公民館のすぐそばにあり
  • 昼食場所:曲輪内にベンチがあります。
  • 縄張図:
    皆川城 縄張図
    皆川城 縄張図

    案内図にあった縄張図がわかりやすかった。

    Google Map 3Dで眺める皆川城
    Google Map 3Dで眺める皆川城

    Google Mapの3D表示で見ると起伏がわかって面白いです。皆川城、東虎口までは行かなかったな。
    居館跡から左の歩道を歩いて巨大竪堀を眺め、西虎口の先まで歩いて二ノ丸、本丸までめぐりました。

 

 皆川城 見どころ

  • 居館跡の土塁は必見。居館とは反対側はかつては水堀だったそう。
  • 居館跡からすぐに登らず、西側(左側)にまわり、巨大竪堀を下から眺めて見よう!そのまま登って二ノ丸に行くこともできる!
  • 時間があるなら西虎口に行くのもおすすめ。
  • 皆川城は整備されていない「裏」も面白い!時間の余裕があるならぜひ北側も散策すべし。ニノ曲輪に登って裏側にまわると「表」の公園化されている面とは別の雰囲気が味わえます。

 

皆川城へ

東北自動車道の栃木インターを降りて車を走らせると見えてくる皆川城。誰に教えてもらわなくても「あれだ!」とすぐわかるくらいの法螺貝というかカタツムリっぷり。居館があった南側は公園として整備されていて木々がきれいに刈られていて、遠くからみても皆川城だとわかり、ものすごくテンションがあがってくるのです。

現在、方形の居館跡には栃木市皆川公民館が建っています。皆川城へお越しの際は、この公民館を目指すのがおススメです。駐車場もあります。

皆川城址公園 案内図
皆川城址公園 案内図

こちらは公民館の右側、トイレ付近にあった案内看板より。
紅梅、白梅、蝋梅ロウバイ)、桜にモミジ、紫陽花にツツジが植わっていて、年間を通して自然が楽しめる公園のようです。
春になったらまた来たいかも。

皆川城
皆川城

これが皆川城だ!
写真に写っていませんが、右側のほうに公民館があります。

正面から見ると2つの頂がわかる
正面から見ると2つの頂がわかる

皆川城の正面に立って対峙してみた。城跡というより、アスレチック施設、もしくはスキーのコースみたい。写真の右上が最高所であり、本丸でした。現在は展望台が建てられています。

居館跡は現在は公民館になっていて、駐車場もここにあります。皆川城の探索はここからスタート!

居館跡の土塁

その前に。居館跡の左側には土塁&堀が残っているので、まずはそちらを見てみる。

一斉に土塁へ向かう人々
一斉に土塁へ向かう人々

目の前にわかりやすく「城」があったとしても向かわず、土塁に吸い込まれていく。さすが城好き(笑。

居館の土塁
居館の土塁

こりゃまた立派な土塁だ。残り具合がとっても良い。高さもある。

居館跡の土塁
居館跡の土塁

写真の右側が居館跡、中央が土塁、左側は外郭の堀で、当時は水掘だったようです。縄張図通り、皆川城に面した左側にこの土塁が残っています。

居館の土塁は、こちらの復元模型図がとてもわかりやすい。

皆川城 復元模型
皆川城 復元模型

方形に形どられた土塁がすごくわかりやすい。土塁の外には堀もある。

よく復元模型図を見ると、大きな竪堀があることがわかる。おぉ。すげぇ!竪掘すげぇ!と、大興奮。こういう復元図があると、初心者としては妄想をふくらませることができるので嬉しい。

それでは本丸を目指して歩く!

居館跡の土塁から皆川城へ
居館跡の土塁から皆川城へ

土塁を歩いてきた人間は、よじ登って入ることになる。
あ、土塁を登ってこなければ、ちゃんと脇に階段があるのでご安心を。

まるでスキーコースのようだ
まるでスキーコースのようだ

うぉ。曲がりくねってるなぁ。ボコッボコッと小高い丘のような段々が連なっています。

現在地
現在地

現在地はたぶんこの赤丸のところ。ここを登って行くのも面白いですが、この左側におすすめ絶景ポイントがあるということで、堀に沿って歩いて行くのです。

ミニチュアモードで撮影
ミニチュアモードで撮影

まっすぐには登って行けない。上の帯曲輪から迎撃されることが想像できる。

 

巨大な竪堀を目指して歩く

西桜台に向かって歩く
西桜台の方向に向かって歩く

西桜平の方向に向かって整備された歩道を歩いて行きます。すぐ左にはうっすらとしかわからないかもしれないけど横堀

これは竪掘なのかしら? おっ!段々に曲輪が連なっているぞ! などと気にしながら、歩いては立ち止まるを繰り返していたら、「どこもこんな感じだよ。もっと見どころがあるよ。」と言われる。
ほう。そうなのか。でも、いちいちトキメクのです😍。

縄張図を手に、巨大竪堀を引き続き探して歩いて行きます。

皆川城
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